関東支部研究委員会の委員公募のお知らせ
「歴史遺産の地盤工学研究に関する研究委員会」

 関東支部研究委員会グループ

 関東支部では,以下の研究委員会を,平成28年度から活動期間3年間の予定で新規に設立します。本研究委員会の設立にあたり,以下の要領で委員を公募します。奮ってのご応募をお待ちしています。なお,定員を超えた場合には,産官学のバランスを考慮して選定させていただくことがありますので,あらかじめご了承下さい。

■■歴史遺産の地盤工学研究に関する研究委員会■■
  ≪1.設立の背景と趣意≫
 歴史的建造物や史跡は,時空を超えた感動とロマンを人心に与える。建造物や史跡の構築に秘められた人間模様の多様さや英知・密度の濃さからなる芸術的な態様が,そして地盤と人の生業の歴史が,それらの構造物を通して我々に語らしむに違いない。事実,富岡製糸場や三重津海軍所は,人類共通の普遍的財産として,世界遺産の構成資産に登録されている。また,地盤工学会関東支部に設置された「江戸期以降の土木史跡の地盤工学的分析・評価に関する研究委員会」や「歴史遺産に関する今後の地盤工学研究の方向性検討委員会」の研究成果を発表する講演会を2度開催し,2回で合計563名を越える一般市民が参加され,活発な質問の中で史跡研究や修復・保存の意識が一般市民との間でも共有されてきている。
  ≪2.委員会の活動内容≫

 地盤に関わる歴史遺産の委員会活動の課題としては,地盤工学の専門のみならず,幅広い学際的な分野の専門家の動員が委員会構成として不可欠である。委員会活動の方向性としては,以下の課題も挙げられる。ⅰ) 地盤工学遺産情報の集積と広報,ⅱ) 地盤工学の技術史の調査・研究,ⅲ) 土木史跡のダメージアセスメントと保存・修復の研究,ⅳ) 史跡保存に繋げる体勢への寄与,ⅴ) 海外の地盤工学関係学会との歴史遺産研究分野での連携,である。またこれらに関係して,参加を希望している委員の一部から,下記のテーマが提案されている。対象とする遺産は関東地域のものが中心である.下記を対象としながら,i~v) の課題に対処していきたい。また,国際地盤工学会のAsian Technical Commission 19や,土木学会の関連委員会など,国内外の関係機関とも情報交換していきたい。
 1) 近代遺産の港湾構造物を対象にした研究: 東京湾海堡,横須賀ドック,台場
 2) 近代遺産の陸上および地下構造物を対象にした研究: 調布飛行場,富岡製糸場
 3) 古墳や城郭や堤防など地盤構造物を対象にした研究: 玉川上水など

 地盤工学の学術的な成果が,一般市民の興味の対象になる事実も真摯に受け止め,歴史遺産に関する地盤工学研究(学会活動)や市民を巻き込んだ広報活動を地盤工学会の一つの柱にすることを,公益社団法人として真剣に検討すべき時期にあろう。このような広報活動にも関わって行きたい。
  ≪3.委員会の構成≫
  委員長:太田 秀樹 (中央大学研究開発機構 教授)
  ≪4.研究期間≫
  平成28年7月~平成31年3月 (第1回委員会は7月中に開催の予定です)
 【応募要領】

 以下の項目をご記入の上,E-メールで下記の応募先までご連絡をお願いします。

 記入項目:氏名,所属,所属先住所,電話,Fax,E-mail,簡単な自己紹介文,
 当委員会活動を通じてあなたが取り組みたい事項の要約(A4横書き,原則1ページ以内,様式自由)

 応募締め切り:平成28年7月1日(金)

 応募先:公益社団法人地盤工学会関東支部事務局 青木(E-mail : jgskantou@jiban.or.jp)